名門ゴルフ支援白紙で株上げたアコーディア

名門ゴルフ支援白紙で株上げたアコーディア

ふたを開けてみれば“まさか”の否決--。

今年1月、東京地方裁判所に民事再生手続開始の申し立てを行い事実上倒産した太平洋クラブの再生案が、10月3日、債権者の反対多数で否決された。太平洋クラブのスポンサーに名乗りを上げていたアコーディア・ゴルフは同日、再生手続き廃止の決定を受け、太平洋クラブとのスポンサー契約の終了を発表。ゴルフ場運営最大手による、名門老舗“買収”の動きが白紙に戻った。

太平洋クラブは「太平洋クラブ御殿場コース」をはじめ17コースを保有する、ゴルフ場運営中堅。御殿場コースは、今年で40回を数える「三井住友VISA太平洋マスターズ」(国内男子プロゴルフトーナメント)の舞台でもある名門コース。「低価格で、楽しいゴルフ」を掲げてM&Aでシェアを広げながらも、ブランド力の面ではいま一つと見られてきたアコーディアにとって、太平洋クラブを傘下に入れることのメリットは小さくなかった。

(上写真は「三井住友VISA太平洋マスターズ2011」のポスター。今年も御殿場コースでの「マスターズ」開催は継続の予定)

アコーディアが太平洋クラブの支援に名乗りを上げるに際しての入札金額は280億円前後。が、アコーディアの「低価格・カジュアル路線」の運営方針を好まない太平洋クラブの会員が猛反発。会員の預託金債務に対する弁済率問題(会社側は7%を提示)なども相まって、「太平洋クラブ会員の権利を守る会」「太平洋クラブ被害者の会」が相次ぎ結成され、アコーディアの支援を前提とする再生案への反対の動きが高まっていた。

結局、10月3日に東京地裁が発表した、会員ら債権者による投票結果の内容は、投票総数1万0500人に対し、賛成が3634人、反対が6844人と、会社側再生案が“完敗”した。

これにより、東京地裁は会社側の申し立てていた民事再生手続きの廃止を決定。太平洋クラブの会員有志(太平洋クラブ会員の権利を守る会メンバーが中心)からは、投票結果が判明する前の9月28日に会社更生手続開始が申し立てられており、東京地裁で再生案が否決された直後には、会社側からも会社更生手続開始が申し立てられた。

債権者および会社側による申し立てを受け、東京地裁は同日、会社更生法に基づく保全管理命令を出し、保全管理人も選任された。太平洋クラブの債権問題は、民事再生から会社更生にステージを移したことになる。

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