クラシック初心者を虜にする音楽祭の「裏側」

今年のラ・フォル・ジュルネは「自然」がテーマ

ゴールデンウィークの風物詩となっている「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』」。野外特設ステージでは無料コンサートも。今年も東京国際フォーラムを中心に約350公演が予定されている(写真:三浦 興一)
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クラシック界を彩るゴールデンウィークの風物詩といえば、今年12年目を迎える音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ(LFJ)」だ。1995年にフランスのナントで誕生したこの音楽祭は、2005年に日本上陸。クラシック不毛の季節と言われていたゴールデンウィークの東京を席巻し、会場となる東京国際フォーラムを中心とした丸の内一帯をクラシック一色に染め上げたことが記憶に残る。

以来12年。今では金沢、びわ湖、新潟にまで開催地を拡大し、日本屈指のクラシックの祭典へと成長した。その特徴はいくつもある。まず、朝から晩まで複数会場でコンサートが行われ、1公演が40分程度で休憩がないこと。チケット料金は1500円からとリーズナブルなこと、さらには、チケットの半券があれば楽しめる無料公演や、キッズ向けのイベントなどが数多く用意されていることなどが挙げられる。

魅力あるテーマ、選択肢の仕掛け

なにより重要なのは、毎年のテーマ設定だろう。初年度の「ベートーヴェンと仲間たち」に続いて2006年「モーツァルトと仲間たち」、2007年「民族のハーモニー」、2008年「シューベルトとウィーン」、2009年「バッハとヨーロッパ」、2010年「ショパンの宇宙」、2011年「タイタンたち」、2012年「サクル・リュス」、2013年「パリ、至福の時」と毎年魅力的なテーマを掲げてきた「ラ・フォル・ジュルネ」は、10年目となる2014年のテーマ「祝祭の日」を境に大きな変化を遂げる。

11年目以降は、これまでの“作曲家や時代”といったテーマから、より普遍的な意味を持つテーマへと変貌したのだ。新たなスタートとなった2015年のテーマは「パシオン~恋と祈りといのちの音楽」と題され、キーワードから導き出される名曲の数々が、400年にも及ぶクラシックの歴史の中からピックアップされて披露された。

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1976年に創業し、90年代の渋カジブームを牽引したビームスが今も元気だ。創業以来赤字知らず。40年、最先端を走り続けられる秘密は何か。設楽洋社長への独占インタビューを掲載。