「反ロシア色」強める中国はどこへ向かうのか

下手すれば米中ロの三つどもえの争いも

中央アジアとの連携を強める中国の習近平国家主席 (写真 : ロイター/Kevin Lamarque)

西側のメディアや政治機関は中国やロシアを、西側と対立する陣営のようにとらえがちだ。政府は西側よりも独裁的で、開かれた機関や報道の自由に対して懐疑的であり、国際的な論争においてはしばしば、欧米の利害に対抗して手を組む存在だというわけだ。

こうした特徴づけは完全な間違いではないが、この両国が互いに争い疑念を抱いている点を見逃している。中ロの敵対関係は今日、再び脚光を浴びている。中央アジアで中国がロシア抜きの反テロ連合を提案したことで、両国関係が今後数十年間にわたって緊張する可能性が増しているからだ。

中央アジアは両国にとって、何世紀にもわたって戦略的な不安定の根源であり続けてきた。特に中国にとってはそうだった。中央アジアの各民族が定期的に反乱を起こしたからだ。

ロシアと中国は18世紀半ばまでに、安全保障の目的で中央アジアへの支配強化を図った。この努力は、ロシアがシベリアを統治下に置き、清朝が「新疆省」(現在の新疆ウイグル自治区)を設置したことで実を結んだ。

ただ、それ以降の大半の時期において、ロシアの影響力は中国をしのぎ続け、旧ソ連時代にはついに中央アジアの各共和国だけでなく、モンゴルをも影響下に置いた。

盛り返して来た中国

しかし、今日になって、勢力を盛り返した中国が大々的に中央アジアへ影響力を及ぼしてきたことは、ロシアを憂慮させている。中国が提案した反テロ連合は「大国の外交関係」の最新形態だ。もしも構築に至った場合、中国と中央アジア各国は、諜報や監視、軍事の面で協力することになる。

すでにパキスタンやアフガニスタン、タジキスタンがこの構想に関心を示し、他の各共和国にも交渉が打診されている。現時点で詳細があまり明らかになっていないのは、多くの点で行き詰まり、提案が白紙に戻ってしまう可能性があることを示唆している。これは主に、格下と見られる国々を相手にする場合、中国の外交は不器用かつ自信過剰になりがちだからだ。

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