中国のデモ発生10日後には関西企業の2割に実害、今年度に減収企業が半数に、大商まとめ

尖閣諸島を巡る問題が深刻化する中、日本企業の経済活動にも多大な影響が出始めている。日本政府による尖閣諸島購入から10日後には、すでに2割弱の企業で経営活動に影響が生じていた。さらに約6割の企業も現時点で影響はないが、今後、影響が出てくると事態を深刻に受け止めていることが、大阪商工会議所が25日に発表した緊急アンケートの中間集計でわかった。

調査は大阪商工会議所の会員のうち、国際取引のある企業1441社を対象に、9月20日~21日に実施された。今回の結果は21日までに回答のあった150社分の中間集計したもの。

すでに影響が出ている2割弱の企業では、具体的な内容として「営業活動の自粛を余儀なくされている。日本から中国への出張も9月16日以降、見合わせている」(食品メーカー)と、「中国への出張禁止、出張者の避難・帰国」が5割弱ともっとも多い。人員面での影響がストレートに出た格好だ。

ただ、今後、影響が出てくると考える企業は「日本から中国への輸出停滞・遅延」(58・6%)「中国から日本などへの輸出停滞・遅延」(49・4%)が多くなる。輸出入が停滞している原因としては「中国当局による規制や検査の強化・遅延」(61・9%)が大きな理由だ。
 
 実際「輸出入検査に時間がかかっており、1~2週間の遅れが生じている。この結果、生産・部材調達、販売などあらゆる方面に影響が出ている」(大手繊維メーカー)、「日本から輸出している製品が通関されずに留め置かれている」(機械メーカー)などの声が聞かれたという。

今年度の売上高への影響は「多少減少する」が46・8%と半数を占めるが、「ほとんど影響ない」も31・5%となった。「大幅に減少する」と予想しているのは3%弱にとどまっている。

今回の日中関係の変化を受け、中国ビジネスを縮小するか、も調査しているが、具体的な影響がほとんどみえない足元では「ただちに縮小はしない」「現時点ではわからない」が8割弱を占める。だが、その一方でデモ発生からわずか10日の間に、1割弱の企業が中国ビジネスの「縮小に向けて検討」を始めている。

ただ、すでに生産・営業活動に影響を受けている企業は、対応策として「アジア諸国などで代替生産・営業」(31・3%)、「日本で代替生産・営業」(25・0%)と一時的にせよ中国から脱出する企業が半数を超える。「被害地域以外の中国国内で代替生産・営業」する企業は6%強に過ぎない。

大商では10月初旬にも最終集計の結果をまとめ、発表する予定だという。



(筑紫祐二 =東洋経済オンライン)
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