被災者に寄り添って1年半、看護師ボランティアの活動が長続きする理由

被災者に寄り添って1年半、看護師ボランティアの活動が長続きする理由

「全国訪問ボランティア・ナースの会・キャンナス」(菅原由美代表)および同グループで宮城県石巻市に拠点を置く「キャンナス東北」による被災地支援活動を詳報したのは昨年10月6日。それから1年近く経過した現在も、キャンナスは石巻市や気仙沼市で活動を続けている(キャンナス東北のブログはhttp://cannus-ishinomaki.at.webry.info/)。

キャンナスによれば、活動に参加した看護師やリハビリテーション職員、事務職員らの延べ人数は8月末までに1万0363人に達した(うち看護師6502人、理学療法士および作業療法士903人、介護職494人、医師36人、学生77人、その他2240人)。これほど多くの医療・介護スタッフが1年半もの長期にわたって被災者の支援にかかわってきた例はほとんどない。

9月中旬現在、キャンナス東北では8人の常駐スタッフおよび数人の短期ボランティアが石巻を拠点に活動に従事。市からの委託で牡鹿地区(旧牡鹿町)と荻浜地区で健康相談会や「お茶っこ」(住民の交流会)の開催、仮設住宅や在宅被災者への戸別訪問を続けている。訪問活動を通じて住民の健康状態を把握するとともに、医療や介護が必要な人を保健師やケアマネジャーに紹介する役割を果たしている。

石巻で活動の根を張る一方、県最北端の気仙沼でも仮設住宅の住民から頼りにされる存在だ。キャンナス東北は昨年秋まで気仙沼市内の避難所に常駐して被災者の健康管理に取り組んできたが、避難所閉鎖とともにいったん活動を終了した後、個人ボランティアとして活動する地元住民の村上充さんの要請により、今年1月から支援活動を再開した。現在は村上さんのコーディネートで気仙沼市内の仮設住宅を週に1回の割合で訪問している。

東洋経済記者はキャンナス東北の山本恵子看護師とともに、気仙沼市内の仮設住宅に小野寺信さん(64)宅を訪ねた。14年前の交通事故で重傷を負った信さんは現在もベッドでの生活を余儀なくされている。介護にたずさわっているのは妻のたい子さん(57)。山本さんは信さんの体調をチェックするとともに、困り事がないかとたい子さんに尋ねた。

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