2輪車大手、”世界最悪”の利用環境改善へ動く

市場低迷に危機感

 

 

ホンダ、ヤマハ発動機、スズキ、川崎重工業の国内2輪車メーカー4社は9月19日、合同で会見を開き、国内市場活性化に向け、高速道路料金の適正化などを提言した。

国内の2輪車販売は低迷が続いている。2011年の出荷台数は約44万台。震災後に機動性の優れたスクーターの販売が伸び、一時的に販売減少に歯止めがかかったが、5年前の約6割の水準にとどまる。さらに19日に発表された今年1~8月の出荷台数は、スクーター販売の反動減が響き、前年同期比2%減と微減だった。

背景には「排出ガス規制対応による車両価格の上昇や、都市部を中心とした駐車場不足など、2輪独自の要因がある」(大山龍寛・ホンダ専務取締役=写真では左から一番目=)。そのため、国内メーカー4社は共同で、利用環境の改善を国土交通省に働きかけてきた。

7月には2輪車の高速料金適正化に関する要望書を、国交省などに提出した。現状で2輪車の高速料金は、軽自動車と同じ料金区分となっており、普通車の料金を1とすると、0.8の比率に設定されているという。「車両の占有面積、走行時の道路損傷度などから見て、2輪車の高速料金は高すぎる」(同)。会見では、高速料金が普通車の半額に引き下げられれば、利用回数が年間で平均2.4倍に増え、高速道路料金の収入増にもつながるとの調査結果も公表した。

ただ改善は道半ばだ。「日本の2輪の利用環境は世界で最も悪い」(同)。特に改善が必要なのが駐車場整備。保有1000台あたりの駐車枠数は、乗用車が77枠なのに対し2輪車は11枠と、乗用車の7分の1にとどまる。また、今後拡大が期待される原付2種(51~125ccのコミューター領域)における免許取得簡易化も、なかなか進まないのが現状だ。

「これまで2輪車には市民権がなかった」(同)。2輪車メーカー各社が新興国におけるシェア拡大に邁進する中、国内市場の活性化が後回しにされた側面もある。業界を挙げたさらなる需要喚起が必要になりそうだ。

(並木 厚憲 =東洋経済オンライン)

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