不二家など日系食品メーカー、反日デモの影響は

拡大
縮小
不二家など日系食品メーカー、反日デモの影響は

沖縄県・尖閣諸島の国有化をめぐって中国で巻き起こった反日デモ。ただ、現時点では日系食品メーカー各社に直接的な被害は及んでいないようだ。

菓子大手の不二家は中国・杭州で2工場を展開しているが、「反日デモによる工場への被害はない」(不二家)。中国でマヨネーズ、ドレッシング類の販売に注力しているキユーピーでは、杭州、北京の両拠点とも被害は特に出ていない。味の素の中国拠点も通常通り稼働しており「不急の出張を控える程度」(味の素)。

ハウス食品は上海にカレールウの工場を持つほか、カレーレストラン25店を展開するが、いずれも被害は報告されていない。「中国は10年ほど前から重点戦略地域と位置づけており、今のところその方針は変わらない」(ハウス食品)。亀田製菓は15日から18日まで青島、天津2工場の操業を停止していたが、19日に操業を再開している。

日本の食品メーカーにとって、世界最大の胃袋を持つ中国は非常に魅力的な市場。が、現地の食品メーカーが強い価格競争力や販売力を持つ場合が多く、日系メーカーは出遅れがち。ただし今回は、進出が遅れていたがゆえに大きな被害を免れたようだ。今期、中国展開を加速するカルビーは天津、杭州に進出する計画を、今のところ変更する方針はないという。

ただ、懸念されるのは各社の中国ビジネスへの悪影響である。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT