歴史のなかの大地動乱 奈良・平安の地震と天皇 保立道久著

歴史のなかの大地動乱 奈良・平安の地震と天皇 保立道久著

歴史学者である著者は、8~9世紀、つまり奈良時代と平安時代初頭の歴史史料を読み込むと、この時期は地震や火山の噴火などが相次ぎ、地震活動期に入った現在の日本と重なると論じている。

貞観地震・津波、富士山噴火、南海・東海地震、阿蘇山噴火など、一つひとつの自然災害と時代背景を明らかにすることで、時の為政者たちが未曾有の危機にどう対処し、どう乗り越えようとしたかを検証。併せて大地動乱が日本の東北アジアでの針路選択にどう影響したかも推し量る。

特に、869(貞観11)年に陸奥国沖で起きた大地震と陸奥海溝津波は、3・11の東日本大震災とよく似た地震の強さ、震源断層だったと指摘した論考は刺激的だ。

岩波新書 861円

  

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