野村ホールディングス・出直しの勝算、海外リストラの荒療治

拡大
縮小

ちなみに野村はホールセール部門の利益1250億円のうち、500億円を海外で稼ぎ出すという。そのためには、赤字垂れ流しが常態化している欧州(図参照)を中心にコスト削減に踏み切り、損益分岐点を大幅に引き下げるしかない。10億ドルという規模でコスト削減を実現できれば、利益が浮上することは間違いない。

では、野村が新たに掲げた目標の実現は容易であるのか。

結論を急げば、「ノー」だろう。むしろ、極めて厳しい道と言っても過言ではない。大幅なリストラは社員のモチベーションを下げかねないし、巨額の費用が先行しがちだ。しかも、海外の市場環境には不透明さがぬぐえない。


関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT