野村ホールディングス・出直しの勝算、海外リストラの荒療治

野村ホールディングス・出直しの勝算、海外リストラの荒療治

起死回生なるか──。

業績の悪化と企業の公募増資をめぐるインサイダー情報の漏洩問題で、信頼が大きく揺らいでいる野村ホールディングスが再生に向けて動き出した。経営陣の大幅刷新から1カ月足らずのタイミングで、経営戦略の軌道修正とみられる中期ビジョンを打ち出したのだ。

2014年3月期までに10億ドルのコスト削減を実施。16年3月期に主要3部門の税引前利益を2500億円(12年3月期は460億円)に拡大する目標を掲げた。足元の業績予想すらかたくなに公表しない証券会社の中では、異例ともいえる開示である。

グローバル戦略の見直し

「時代の変化に合わせて変化していく」

8月31日、グループ部店長会議の場で、永井浩二・グループCEOが発したこの言葉は、この数年における野村の動きを振り返れば、極めて印象的だった。

7月に引責辞任した渡部賢一前CEOと柴田拓美前COOが踏み切った2008年のリーマン・ブラザーズの欧州部門などの買収は、当時世間をあっといわせた。が、深刻化するユーロ危機や国際的な規制強化など、その後の「時代の変化」によって、輝きは瞬く間に消えた。それどころか、海外部門は赤字を垂れ流す足かせに変わった。

そんな中にあっても、渡部氏ら前経営陣はリーマン買収を柱とするグローバル戦略に固執し続けたため、業績は悪化。株価は低迷し、格付けは引き下げられた。時代の変化に合わせて変化するという「適者生存」の可否をめぐって、不合格の烙印を押されたようなものだ。さらに、社員による顧客企業の公募増資情報の漏洩が発覚し、証券会社としての適性も疑われてしまった。

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