五輪競泳陣の大活躍が子ども向け水泳スクールを後押し--木皿儀邦夫・メガロス社長

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同業との競争はつねにあるし、競争に負けないようしっかり経営をしていく。それはやはり、会員の顧客満足度のレベルを高めていくことだ。メガロスはJCSI(日本版顧客満足度指数。経済産業省の委託でサービス産業生産性協議会が構築した日本最大級の顧客満足度調査)のフィットネスクラブ部門で例年上位を保ち、11年度はついにトップに立った。こういう外部評価を得られることは大事だ。

--メガロスのうたい文句は「地域一番店」「大型店」で、設備の充実ぶりを標榜している。同業では東祥(ジャスダック上場、「ホリデイスポーツクラブ」を運営)が、プールを設置せずに会費も安めにした「ノンプール型」店舗の展開を始めている。メガロスでそうした一部設備を省いたタイプの店舗を開設する可能性は。

会員全体からすると、プールの利用率は2~3割。それでも水泳は幅広い方々に好まれる。スポーツクラブはプールを備えておくのが理想だ。スクール部門についても、(近年は伸び悩んでいる)テニスは室内できちんと教われるところが少ないから、可能なかぎりテニススクールも備える形で、大型店、地域一番店を志してきた。大型施設であれば、いつ行っても使える。トレーニングマシンも100台、スタジオも2つ、(施設利用後に使われる)お風呂も広い。それが顧客満足度にもつながってきた。


メガロスの店舗内

ただ、基本的にはその方向で行きたいが、スポーツクラブのマーケットが、大型店の立地を許す状況でなくなってきた。そういう意味では多少、中小型店化していくのは仕方がない。

--同業ではルネサンス(東証1部上場)が、ヨガなどのスタジオを中心にした女性専用小型店を本格展開し始めた。たとえば、ヨガだけ取り出して小型店を展開するということはあるのか。

なかなかそうした展開にはなりにくい。メガロスでは施設の大型化と同時に、社員やインストラクターの専門性を高め、運動指導をきちんと行うということもやってきた。フィットネス、スイミング、テニスなどのインストラクターになる人は、その分野の専門家になってもらうため、職種別採用をし、採用時から方向性を決めている。中小型店を展開するような場合でも、そうした運動指導のやり方を生かしたいと思っている。

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