地図だけが知っている日本100年の変貌 竹内正浩著

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地図だけが知っている日本100年の変貌 竹内正浩著

国土地理院は前身の陸地測量部時代なども併せて、130年以上にわたり日本全土の地図を整備してきた。この明治から平成へと至る期間は、日本の近代化の歩みと合致することから、同一地点の異なる時代の地図を比べることによって、その土地の変化が一目瞭然となる。そこから日本列島の歴史をひもとこうというのが本書の試みだ。

たとえば、湖だった秋田の八郎潟がほぼ一面水田に変わってしまった様子や、石灰岩の採掘で30メートルも低くなった埼玉の武甲山の姿、あるいは富士山頂に向かってぐんぐん延びていく自動車道路のうねりなど、開拓精神の驚異とともに人間の貪欲ささえ知らしめる。そうした変遷を地図は見事に語っている。

小学館101新書 756円

  

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