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資産運用は、若い人ほどメリットを生かせる 河北 麻友子 朝倉 智也 特別対談

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また、「ドル・コスト平均法」という購入方法もあります。価格が変動する商品をファンド積立のように一定の金額で定期的に購入する場合、価格が低いときは購入量が増え、価格が高いときは購入量が減ります。つねに一定量を購入するのに比べて、平均購入単価を平準化することができます。

マメさは必要なし
どっしり構えてOK

河北 米国の実家に帰ったり、海外旅行に行ったりすると、米ドル/円などの為替相場を意識します。数年前には1ドル70円台というときもありましたよね。買い物していて「ワ~、安い!」ってうれしくなったのを覚えています。今思えば「あのときドルに換えておけば」と感じますが、それをピタリと当てるのは難しいですね。

Tomoya Asakura
朝倉 智也
モーニングスター 代表取締役社長
1966年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事。95年、米国イリノイ大学大学院にて経営学修士号(MBA)を取得。同年、ソフトバンク入社。98年、モーニングスターの設立に参画し、04年より現職。著書に『一生モノのファイナンス入門』(ダイヤモンド社)、『(新版)投資信託選びでいちばん知りたいこと』(ダイヤモンド社)ほか
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朝倉 そのとおりです。だから長期分散投資が生きてきます。「卵は一つのカゴに盛るな」と言います。まずは複数の資産への分散です。ファンドの投資対象は国内外の株式・債券のほか、不動産やコモディティ(農作物など)とさまざまです。さらに、米ドルやユーロなど外貨建てのファンドもあります。また、前述したように「ドル・コスト平均法」などで時間を分散することによりリスクを抑えることもできます。

河北 私の周りにも株式投資やFXをしている人がいますが、つねに、スマートフォンで価格をチェックしているようです。朝倉社長にお話を伺う前は、資産運用はマメな人でないとできないと思っていましたが、少し印象が変わりました。

朝倉 ピンポイントで安値や高値を判断するのは容易ではありません。特に、投資経験の短い人はなおさらでしょう。投資は、決してワクワクするものではありません。長期分散投資のセオリーに基づき、ポートフォリオの中のいろいろな資産が、5年、10年の間に上がったり下がったりしながら、全体としては上がっているのが理想です。特にファンドの場合は専門家に任せるわけですから、どっしりと構えて、定期的に運用方針をチェックするぐらいでいいでしょう。

河北 私は最近インターネット映像配信のドラマにも出演したんですが、セットなどにすごいおカネをかけていて、この会社はきっと調子がいいんだろうと思ったんです。ほかにも、ECサイトやSNSなど、インターネットを活用し成長している企業にも関心があります。このような観点で投資を考えてもいいんですか。

朝倉 もちろんです。これらの銘柄を組み入れたファンドもあります。まずはどんなきっかけでもいいので始めてみてください。資産運用を始めることで経済の動きなどに関する知識も自然と身に付きます。

河北 今日、お話を聞いて、資産運用が私にとっても身近なものであることがわかりました。早速、モーニングスターのサイトをチェックします。

朝倉 ありがとうございます。河北さんのような若い世代の方たちに、資産運用に関心を持ってもらえるような取り組みを進めていきます。

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