「貯金に走る人」は経済的な成功者になれない 一流は考え方や行動、習慣がやっぱり違う

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「与える人」は運のいい人であり、運のいい人の周りには、運のよい人が集まるという好循環が生まれます。いかに「運のいい人と長時間付き合うか?」そして「人の悪口や不平不満ばかり言っている人を避けるか」こそが人生を成功に導く秘訣だと、一流の人たちの生き方から学べます。

また経済的に豊かになる人とそうでない人で、顕著な違いが表れるのは「おカネ」への意識です。一流の人たちを見ていると、普段は質素な生活をしていても、ここぞというときには大胆に使います。彼らはおカネを正しく使うことの重要性を知っており、貯める人よりも使う人に対して金運は引き寄せられることも知っているからです。

また彼らはどんなにおカネを持っていても、必要のないものを買うことは決してありません。彼らは「おカネを使う基準」を明確に持っています。それは「経済合理性」です。簡単そうに聞こえるかもしれませんが、実践するには広く深くモノの価値を知らなければなりません。つまり合理的におカネを使えるようになるまでは長い鍛錬が必要であり、成功者は富を得る前からこうした訓練を続けています。

一方で、金銭的に豊かになれない人は、必要以上におカネを守っています。極端なまでの貯金に走っているのです。ただし、貯金とは「最低の投資」です。おカネを銀行に眠らせることで、目標を実現させたり、刺激的な人に出会ったりといった、未来を充実させる機会を失ってしまうのです。

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実は経済的に成功している人に「おカネを守る」意識は薄いのです。自分の快楽や欲求のための消費はしませんが、学びや体験、人脈に対しては積極的におカネを投じる。ひたすら貯める人よりも、おカネを正しく使い、人生の選択肢を広げていける人のもとおカネは吸い寄せられることを成功者は知っています。

「遊べば遊ぶほど富が増える」多くの成功者はこう言ってそれを実践しているのですが、なぜでしょう?実は本当の人間関係というのは、交渉術やテクニックからは生まれません。そういう打算的なつながりは、深く長い付き合いには発展しにくいのです。富裕層とお付き合いして感じることは、彼らはこういうアプローチに対して非常に敏感だということです。

成功者と仲良くなるにはどうしたらいいでしょう? それは仕事抜きで、ゴルフや釣りに行ったり、BBQパーティーをしたりなど「遊びの時間」を共有することです。旅行に行くなんて最高でしょう。実際にこの遊びの中でお互いに理解し合い、その結果、自然とビジネスの話に発展することが多いのです。こうした遊びの中で、仲間として越えなければいけないハードルが自然と越えられ、それが徐々に強力な応援力となっていきます。こうした友情こそが、やがてビジネスの大きな力となってくれるのです。

鳥居 祐一 パーソナルブランディングコンサルタント

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とりい ゆういち / Yuichi Torii

1961年横浜市生まれ。5歳から10歳まで米国ニューヨークで育つ。1985年青山学院大学経済学部卒業。1987年カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)留学。日系経済機関を経て1994年独立。長年人間の行動と心理を研究し、日米の多くの億万長者との交流から金儲けの理論を学ぶ。現在、執筆・講演活動の傍ら、個人面談を中心にしたサクセスカレッジを主宰。あらゆる職種の方に目標設定や成幸ナビゲーションを指導。集客やブランディングに悩んでいる人のコンサルティングを手掛ける。

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