ネット証券で相次ぐ手数料値上げ、“ハイパーデイトレーダー”はどこへ行く?

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安価な手数料求め大移動 流入証券会社は採算悪化

現在、国内ネット証券で、最も多くハイパーデイトレーダーを抱えるのが岡三オンラインとみられ、その数は今年3月以降、急増した。きっかけは、最大手SBI証券の値上げだ。SBIは3月、信用取引定額プランの小口取引の料金を下げる一方、大口顧客向けには手数料を大幅に値上げした。反発した顧客は流出。「最安手数料の岡三オンラインには、SBIから約6000人もの顧客が流入したようだ」(関係者)。岡三オンラインの取引金額は以後、急増し、6月の1日当たり売買代金は、年初の3倍以上に膨れ上がった。

しかし、岡三オンラインには予想外の問題が生じた。システム負荷が急激に高まり、処理遅延トラブルが多発。また、超大口取引については安価な手数料しか取れないため、システム運営費や取引所に払う手数料「場口銭」などを含めれば、元が取れずに赤字となるケースも出始めた。2006年1月の創業来、赤字経営が続く岡三オンラインには、耐えられなくなってきたというわけだ。

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