贅沢の条件 山田登世子著

贅沢の条件 山田登世子著

何をもって「贅沢」とするか。本書を読めば、現代人の散財による消費など、何ほどのものかと考えさせられる。

たとえば、権勢にかかわる政治性から、ケタ違いに豪華絢爛な祝宴を繰り返したヨーロッパの宮廷貴族たちは、いわば「公務」で贅沢をしていたという。その逆をゆくかのような森茉莉などは「贅沢貧乏」。ほんとうに贅沢な人間は、贅沢を意識しない人たちだと考え、好きなことしかせず、貧乏をもいとわない。

両者は「精神の貴族」という意味において、まったく同義である。中世修道院文化から、ココ・シャネル、白洲正子まで、フランス文学者が、不況のいまだからこそ、「富」ではない真の贅沢とは何かを問いかける。

岩波新書 735円

Amazonで見る
楽天で見る

関連記事
トピックボードAD
人気連載
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!
トレンドウォッチAD
どん底からの回復劇<br>マクドナルドの組織改革

2014~15年度に赤字に陥った日本マクドナルドHD。17年度は最高益の見通しだ。逆境下で指揮を執ったサラ・L・カサノバ社長に聞く。「きっかけは女性マネジャーからのメール」。