世界を代表する女性の肖像22人が訴えるもの

アニー・リーボヴィッツが捉えた女性の変化

Annie Leibovitz(アニー・リーボヴィッツ)/1949年米コネチカット州生まれのポートレイト・フォトグラファー。サンフランシスコ・アート・インスティチュートで絵画を学びながら、音楽専門誌『ローリング・ストーン』で働く。1983年に『ヴァニティ・フェア』誌に移籍し、1998年『ヴォーク』誌に移籍する。66歳を超えたいまでも写真界の最前線で活躍する女性フォトグラファー。 ©Peter Macdiarmid, Annie Leibovitz. From WOMEN: New Portraits, Exclusive Commissioning Partners UBS
もっとも影響力のある女性写真家として知られるアニー・リーボヴィッツの世界巡回展が、2月20日から3月13日まで東京で開催された。
1999年に発表した『WOMEN』に加え、16年ぶりに新たに撮り下ろした22人の女性たちを発表した今展『WOMEN: New Portraits』から、どのような女性像が浮かび上がるのか? UBSの協賛のもと実現した世界巡回展のスタート地であるロンドンで、アーティスト本人に話を聞いた。

イーストロンドン

当記事は「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の提供記事です

1月のロンドンは東京よりも暖かかった。いつものこの時期はダウンジャケットでも寒いくらいのはずなのに、私は薄手のコートでイーストロンドンのワッピング地区を歩いていた。

かつてスラム街だったテムズ川沿いのこの再開発地域は、いまや倉庫を改装した高級住宅やおしゃれなレストランが立ち並ぶ人気地区だ。向かっているのは、そこにある今は使用されていない水力発電所。米女性写真家のアニー・リーボヴィッツがここで新作『Women: New Portraits』を発表する。

アニー・リーボヴィッツは、『ヴォーグ』『ヴァニティ・フェア』『ローリング・ストーン』といった雑誌で写真を撮り続けてきたポートレイト・フォトグラファーだ。彼女をスターダムに押し上げた、裸のジョン・レノンがオノ・ヨーコにしがみついている写真を記憶する読者も多いだろう。その数時間後にジョンが暗殺されたのは、あまりにも有名な話である。

高揚感と緊張感を胸に会場に到着した私は、どっしりと重い鉄製の大きな扉を開けた。そこには世界中から集まったジャーナリストで溢れかえっていた。1999年に発表した、社会のあらゆる局面で生きる女性にスポットライトを当てた写真集『WOMEN』を、今日的に発展させるプロジェクトとして、リーボヴィッツは、長年現代アートをサポートし続けているスイスの金融機関、UBSを独占コミッショニング・パートナーに迎え、今回新たに22名の女性たちを撮り下ろした。これが新たに発表される『Women: New Portraits』だ。16年経ったいま、彼女が撮る女性たちはどう変わったのだろうか。

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