メジャースタジオ勤務で感じた“純ドメ”日本人の強みと弱み《ハリウッド・フィルムスクール研修記4》

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 突然クビを切られることも珍しくありません。結果を求められる環境だからこそ、つねに「効率」を意識しているのでしょう。部長がオヤジで、先輩はアニキ、という大家族的な風土で育ってきた私には、ちょっと寂しく感じることもありましたが、これがアメリカ。働いてみて実感できました。

インターンの業務内容

一方、仕事の内容はといえば、1つは日本市場に関する資料作り。詳細を触れられないのが残念ですが、スタジオ幹部向けに、最新の日本市場のトレンドを自分なりにまとめたプレゼンテーション資料を作成しました。

2つ目は、スタジオに送られてくる日本がらみの企画に関する分析。長編の脚本を要約し評価する「Coverage」(→第1回参照)を書いたり、脚本になる以前の企画も含めて自分なりの評価をし、上司に提出していました。

3つ目は、コピー取りやお使いといった雑多な業務です。スタジオ自体が1つの街といえるほどの広大な敷地ですので、逆サイドのビルへのお使いを言い渡されると、ゴルフカートに乗っていきます。基本、デスクワークで一日を過ごす中では、良い気分転換でした。

大体の割合としては資料作りが60%、企画評価が30%、雑多業務が10%といったところでしょうか。

ネックになる「英語力」

他のインターンと比較したとき、私の仕事の領域を狭めていると感じたのはやはり「英語力」の問題です。上司と他のインターンのやりとりを聞いていると非常に細かい内容を早口で指示し、当たり前ですが、インターンも即座に漏れなく理解します。

一方、私の場合、リスニング力に難があるために、聞き直したり、理解できたとしても間違いがないか復唱したり……と1つの指示を受けるにも倍以上の時間がかかります。

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