下落が続いたアップル株が上昇を始めたワケ

市場はiPhone新機種に期待

 3月9日、米アップル株に対する市場心理がこのところ改善している。同社ロゴ。3日撮影(2016年 ロイター/Christian Hartmann)

[サンフランシスコ 9日 ロイター] - 米アップル株に対する市場心理がこのところ改善している。「iPhone(アイフォーン)」の新機種投入で販売が押し上げられるとの期待が出ていることなどが背景にあると見られる。

iPhone販売が減速するとの懸念からアップル株はこれまで下落基調にあり、現在の株価収益率(PER)はグーグルを傘下に持つアルファベットや米電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズより、減収が続くIBMに近い水準にある。

ただ、アップルが今月、中国などの新興国向けにiPhoneの低価格機種を投入するとの観測が出ていることなどを背景に、株価は過去2週間で5%上昇。市場心理の改善を反映し株価は最近、前年12月以来初めて50日移動平均を上回った。

ゴールドマン・サックスのアナリスト、シモナ・ジャンコウスキ氏は、画面サイズが4インチと従来機種よりも小さいとされる新機種投入で今年の販売台数は約5%押し上げられると予想。こうした予想は市場の見通しにまだ織り込まれていないとしている。

アップル株は9日は100.97ドル近辺で推移しており、この水準に基づくとPERは10.7倍。過去2年間の予想PER平均は13倍を超えているが、アルファベットの20倍、テスラの132倍に及ばず、クラウド・コンピューティング事業などの高成長部門への業務拡大で苦戦しているIBMの10.2倍に近い水準となっている。

アップル株を100万株以上保有するシノバス・トラストのシニア・ポートフォリオマネジャー、ダニエル・モルガン氏は、「アップルはこれまでも期待を超える結果を出し、人々を驚かせてきた」とし、こうした実績を持ち、PERが10─11倍で推移している企業は他にはないとしている。

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