日本人の俳優でニンジャ映画をつくりたい--『G.I.ジョー』製作者L・ディボナベンチュラ氏インタビュー


 『G.I.ジョー』と聞けば、40歳以上の男性なら第2次世界大戦時のアメリカ兵をモチーフにした着せ替え人形を思い出すだろう。だが、アメリカの若者にとって『G.I.ジョー』とは、この玩具が発展したアニメやコミックのことである。戦争色は一掃され、近未来社会で正義の軍団と悪の軍団が最新兵器を駆使して戦いを繰り広げる。このドラマを映画化したのは『トランスフォーマー』を製作したロレンツォ・ディボナベンチュラ氏である。来日したディボナベンチュラ氏に製作の狙いを聞いた。

--『トランスフォーマー』と比べると、ストーリーが非常に綿密に作りこんでありますね。

企画から完成まで6年かかった。『トランスフォーマー』と比べると、『G.I.ジョー』は主要なキャラクターの数がはるかに多い。そのキャラクターたちにはそれぞれに人生があり、映画に登場する前に、それぞれが出会っていたりする。それを伝えるのがとても難しかった。
 『トランスフォーマー』は単なるロボットの映画ではなく、キャラクターの人物像もできる限り掘り下げた。それでキャラクターの重要性を映画会社の幹部が理解してくれるようになって、本作の制作の助けになったと思う。

--ディボナベンチュラさんご自身のアイデアが映画のストーリーに反映された個所はありますか。

たくさんある。たとえば「ナノマイト」というアイデア。詳しくは映画を見てほしいが、結構重要なアイデアだよ。でもこの映画は監督、脚本家など8~10人が色々なアイデアを出し合って、それがまとまって今回のストーリーになった。たくさんのアイデアの中からどれを採用するか決めるという役割が、おそらく本作のストーリー上で私がもっとも貢献できた役割だと思う。

--映画の冒頭、いきなり17世紀のフランスのシーンから始まったのも意外でした。

その「意外感」を狙った。コミックの映画化だと思って劇場にやってきた観客が「あれ何の映画なんだろう」と思ってもらえれば、「これから起こるのか」とワクワクしてもらえるのではないか。

--実はガッカリした部分もあります。敵の主要キャラクターの「ストームジャドウ」は、日本人という設定ですが、韓国の人気俳優イ・ビョンホンが演じていました。日本人でいい俳優はいませんでしたか?

もちろん何人かの日本人の役者にも会ったし、日系アメリカ人の役者にもこの役の候補として会ってみた。でも最終的にイ・ビョンホンが最善だと判断した。
 韓国人俳優を起用したのは、韓国人はアメリカの映画を大変よく見てくれているし、アメリカ人も韓国の映画をよく見ているから。だから私はイ・ビョンホンを以前から知っていた。一方で、現在の日本の映画とアメリカの映画は韓国と比べると、残念ながらお互いがうまく結びついていない。

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