やっぱりすごいぞ!アマチャンプ!!

キャスター/小倉智昭


 ミッドアマチュアの関東チャンピオンとラウンドする機会があった。私の調子はこのところ最悪で、迷惑をかけることは目に見えていたが、こんなチャンスはめったにない。何事も勉強とばかり、自分を奮い立たせてコースに向かった。

太平洋アソシエイツ・佐野ヒルクレストコース。7002ヤードのチャンピオンティでのプレー。梅雨時とはいえ、名物の速いグリーンは健在で、メンバーを苦しめている。初めてのコースをチャンピオンはどう攻めるのか、興味津々であった。

一緒にプレーしたのは、栃木在住のプロと、チーム小倉では最も若いシングルプレーヤーのアベッチ。どうやらいちばん緊張しているのはプロのようで、いつもより口数が多い。やはり関東チャンプとはいえ、アマチュアには負けられないからだろう。加えて、アベッチが難しい2番のミドルでバーディをとって先行。私以外の3人はピリピリしている。前半のティグラウンドの打順はつねに私がいちばん最後。ボギーばかりでパーが拾えないからだ。そして、セカンドショットは私が必ず最初。ドライバーはつねに3人から、30~40ヤード、ひどいときは70ヤードも後方におかれてしまう。久しぶりに味わう初心者気分であった。

チャンプは小柄でスリムな体ながら、コンパクトなスイングでボールを飛ばす。決して体力的に恵まれていないのに、インパクト時のスピードは速い。ヘッドを走らせる技術に長けているのだ。

速いグリーンの攻略法も2ホール目には気づいたようで、絶対にピンの上には打たないように、アイアンを1番手下げた。2週間後には日本アマの決勝が福岡であるため、真剣なまなざしで、一打一打を大切にしている。たとえ私のようなヘボがいてペースをかき乱しても、集中力は失わないようだ。さすがである。高校3年生からゴルフを始め、大学はゴルフ部に在籍していたが、ゴルフの一流校ではなく、頭角を現したのは社会人になってから。ただし、勤務が忙しいため、練習場へはほとんど行けないという。コースに出た後、欠点矯正の練習をするらしい。プレー後の練習は効果があると知ってはいても、実際には風呂やビールに走ってしまう。いかに短期間で実のある練習に集中できるか。才能があってのことだが、頂点に立つためには、人と同じ方法では駄目なのだ。

インの12番ショートでプロのホールインワンが出るなど、カネを払っても見られない有意義なプレーを目の当たりにして、自分の未熟さを思い知らされた一日。

プロは面目躍如の3アンダーで、ドライバーは多少曲がっても我慢のゴルフ、ボギーは打たなかった。チャンプはグリーンに泣かされながらも3オーバー。初の難コースとは思えない内容である。アベッチは後半に崩れ、私と似たり寄ったりの80台。とにかくチャンプのすごさに圧倒され続けたゴルフだった。

キャスター/小倉智昭(おぐら・ともあき)
1947年秋田県生まれ。東京12チャンネル(現テレビ東京)アナウンサー出身。76年フリーに。現在は『とくダネ!』(フジテレビ系)や『嵐の宿題くん』(NTV系)、『小倉智昭のラジオサーキット』(ニッポン放送)の司会を務めるなど、幅広く活躍中。
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