事後レポ

女性が働き続けるための環境整備とは

女性の活躍を推進する気運が高まる中、健康面への配慮について考える「働く女性の健康増進のためのフォーラム」が1月、東京・千代田区で開かれた。働く女性の健康増進は、労働損失や社会保障負担の低減、少子化対策にも貢献する課題だ。講演では、医療政策シンクタンク「日本医療政策機構」が、婦人科系疾患を抱える働く女性の年間医療費支出と生産性損失を、計6兆3700億円以上とする調査結果を報告。専門家らの見解、企業の取り組み事例が紹介された。

主催/東洋経済新報社
特別広告協賛/バイエル薬品、MSD、ロシュ・ダイアグノスティックス

 

 

【基調講演】
働く女性の環境整備で競争力を高める

東京大学大学院経済学研究科 教授
伊藤 元重

 なぜ、女性の活躍推進は進まなかったのか――。国の経済財政諮問会議議員で、東京大学の伊藤元重教授は、その理由として、複数制度が相互に支え合っている「制度的補完性」を指摘。「女性の活躍推進の障害となっているさまざまな制度を同時に見直す必要がある」と述べた。

 健康・医療問題については、高齢化による医療ニーズの増大が予想される中で医療費抑制を図るには、重症化予防や、検診の受診率向上による病気の早期発見・早期治療を国民に呼びかけることが重要と強調。健康問題とともに“一億総活躍”などアベノミクスの成否も含めて「最後は国民がどう動くかにかかっている」とした。

【特別講演Ⅰ】
働く女性の健康増進が社会にもたらす影響

日本医療政策機構
マネージャー
小山田 万里子

日本医療政策機構
エグゼクティブディレクター
宮田 俊男

 日本医療政策機構の小山田万里子氏は調査結果から、月経随伴症状・乳がん・子宮頸がん・子宮内膜症の婦人科系疾患の有無は、QOL・労働損失時間と有意な関係があると指摘した。だが、婦人科を定期受診する人は2割、婦人科を受診したことがない女性の約半数が「健康なので行く必要がない」と答えるなど、意識は低調。日本の乳がん・子宮頸がん検診受診率も40%強と、他の先進国に比べて20~40%低く、受診を促す必要をうかがわせた。

 宮田俊男氏は、調査結果を受けた同機構の見解を示した。受診率向上には「婦人科がん検診を定期健康診断項目に含める(行政)」「受診勧奨や補助(企業)」。また、教育・普及啓発として「妊娠出産を含むキャリアプランニング教育実施や、月経随伴症状改善のためのオプションについて正しい知識提供(行政)」。さらに「株式の『健康経営銘柄』が注目される中での、女性の健康を踏まえた健康経営の促進(企業)」などを提言した。

 

 

 

調査結果の本文は、日本医療政策機構のホームページよりご覧いただけます。

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