やっぱり多様性から程遠い日本人の消費志向

クロナッツがNYから世界へ広がった理由

朝8時のDominique Ansel Bakery前は長蛇の列
人気ブログ「ニューヨークの遊び方」の著者で、マーケティング・コンサルタントの「りばてぃ」さん。今回は「ニッチからマスへ」という成長スパイラルの影響下において、どのような考え方がトレンド拡大のキーポイントになるか、具体例をあげて解説します。

最初からみんなに売れるものは滅多にない

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

「ニッチからマスへ」という成長スパイラルにおいて、特に重要なのは、いきなり、マス市場を狙わないということだ。そりゃそうだ。これだけ多種多様な人々が集まっている「多様性」の街・ニューヨークで、最初から、みんなに売れるものなんて滅多にない。

赤字を出しながらでもマス市場を狙い続けられるほど、莫大な資本力を持つ超巨大企業なら話は別だが、多くの普通の企業の場合、「多様性」溢れる消費市場では、最初から、マス市場を相手にしようとすると、なかなか期待したほどの成果は出ない。

最初からマス市場を狙おうとすると、誰に向けてアピールしているのか、商品やサービスの何が魅力なのか、さらには、何をやったらいいのか、あるいは何をやっているのかすら、よく分からない状態になったりもする。

だから、それよりもむしろ、最初のうちはニッチな市場に集中し、熱烈なファンや支持者を確実に獲得し、徐々に増やしていくことを目指すことになる。そして、そのためには、他にはない個性や独創性を磨いて、その魅力をちゃんと伝えていくことが重要になる。

カップケーキにパンケーキ、ハンバーガーにロブスターロール、ラーメン、そして今度はうどん!? あるいは、無数に生まれてくるファッション・トレンド。そして、公園を中心に広がる近年のニューヨークの都市再開発。この連載の第2回目「ニューヨークでは何が流行っているの? 流行がいっぱいのニューヨーク」で例に挙げた衣食住に関わる多種多様な流行も、どれも最初はニッチをターゲットにしたものばかりだ。

次ページニッチをターゲットにして成功、最新の事例は?
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