貸金業法完全施行が秒読み、借入難、利息返還が激増!? 個人ローン市場の大混乱


 通勤電車に飛び乗り、一息ついて周囲を見回すと、車内を飾る広告の多くが、弁護士事務所と司法書士事務所による「過払利息返還請求」関連の勧誘だった……。最近はこんな風景が珍しくない。

過払利息返還請求とは、利息制限法で定められた上限金利(年15~20%)を超える借入金利息を支払っていた場合、その超過分の利息の返還を貸金業者に求めることを言う。2006年1月に最高裁が利息制限法上限金利と出資法上限金利(年29・9%)の間の、いわゆるグレーゾーン金利利息を無効としたことによって、同請求が拡大する素地が整った。

数多くの弁護士事務所や司法書士事務所がこの法的業務に乗り出したのはその直後からだ。今は、電車の車両内には、必ずと言っていいほど、複数の事務所の広告が張り出され、中には、テレビコマーシャルを打つ事務所まで登場した。おかげで、借り手による同請求の動きは裾野を広げる一方だ。

貸金業者の規制対応で過払利息返還請求が加速

そんな動きがさらに激しさを増しかねない。06年12月に成立した貸金業法の段階的な施行がいよいよ大詰めを迎えてきたからだ。貸金業法は多重債務者問題の解決を第一義的な目的として作り上げられた。そのゴール前の最終コーナーといえるのが6月18日に実施に移された同法の3条施行だ。同法における最大級のポイントは貸付金利規制と総量規制にある。前者は利息制限法金利以内の貸付金利を義務づけるものであり、後者の総量規制は借り手の年収の3分の1を借入(与信)限度額とする。

消費者金融会社や信販・クレジットカード会社など同法の対象企業は、完全施行である4条施行(来年6月予定)に向けて、ローンの提供体制を改めてきているが、それと軌を一にして拡大しているのが、借り手による過払利息返還請求の動きにほかならない。

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