恐怖と欲が交錯し、株式市場は膠着状態

売買出動は方向性が明確になってからでいい

政策期待への声は強いが、そもそも魔法のような策はないとわかっていれば、期待しすぎることもないし失望する必要もない(NOBU/PIXTA)

日経平均株価は、2月12日(金)に760円下落して1万5000円を割れた後、翌営業日である2月15日(月)には1000円以上上昇して一気に1万6000円台を回復したが、その後は1万6000円を出たり入ったりといった、上値の重い展開に陥っている。

先週初に春節(旧正月)を明けた中国株は、1週間分の世界市場との「周回遅れ」を一気に取り戻し、大暴落の滑り出しになると警戒されていたが、週明け2月15日(月)の下落は限定的で、その後の推移も堅調だ。

真理が見えにくくなっている

これをみて、「日本株も春節で休場していた方がよかったのでは」との軽口が叩かれている。そうした冗談が言えるくらい、日本の市場心理もひところよりは落ち着いてきたと考えられるが、日経平均の上値の重さは、「今は株価が落ち着いていても、特に根拠はないが、きっとまた何か悪いことが起こるのではないだろうか」との心理的な不安が、完全には払しょくできていないことを示唆している。

米国経済がリセッションに陥る、ドイツ銀行が債券の利払いができない、中国経済の悪化が著しい、原油価格の下落で産油国が悲惨なことになる、等々の、経済環境に対する過度の悲観論が叫ばれ続けたため、心理がダークサイドにとらわれ、投資家にとって真理が見えにくくなっていると言える。

筆者はテレビ東京の番組に時折出演させていただいているが、先日の特集コーナーは、日銀のマイナス金利導入の影響と市場の波乱であった。街頭インタビューのVTRがあり、「何故こんなに経済が急変動しているのか、わかりません」と困惑している男性が写っていたが、別に経済は急変動していない。市場が急変動しているだけだ。

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