ドイツ「列車正面衝突」、難航する救助活動

10人が死亡、81人が負傷する大惨事に

 

【バートアイブリング、ドイツ(ロイター)】2月9日、ドイツ南部の郊外で旅客列車同士が高速で正面衝突し、10人が死亡し、少なくとも81人が負傷した。警察によると乗客1人が行方不明、負傷者のうち18人が重体だという。

衝突は朝のラッシュアワー、バイエルン州の温泉町バートアイブリングとコルバーモールを結ぶ6キロメートル(4マイル)の区間で発生した。樹木が生い茂り急な斜面と河川に挟まれた現場に救急車は近づくことができず、負傷者の搬送はヘリコプターを使うしかなかった。警察によると重機を使った救助活動は夜の間中断し、10日水曜日の夜明けから再開する。

列車には通勤客を含む約100人の乗客が乗っていた。もし連休でなければさらに多くの乗客がいただろう。

路線のかたわらに青黄灰の脱線車両が横転する衝突現場で、山岳救助隊員を含む何百人もの緊急救助隊員が乗客の救助にあたった。

アレクサンダー・ドブリント運輸相によると、2011年にマグデブルク近郊で運転手が二度赤信号を無視して10人の犠牲者が出た事故以来、ドイツ全国に導入された自動列車制御装置が列車と線路に設置されていたという。にもかかわらず今回の事故が起きた。ドブリント運輸相は「列車が高速でカーブに突入したため、運転手はお互いに気づいていなかったのではないか」と述べた。

ドイツでは1998年の事故以来の惨事

戦後ドイツで発生した最大の列車事故は1998年に北部のエシェデ町近郊で101名の犠牲者が出たICE高速列車の衝突事故だ。

警察は衝突の原因についてコメントを控え、人々に献血をするよう呼びかけた。アンジェラ・メルケル首相は犠牲者の家族にお悔やみの言葉を述べた。「関係省庁が全力でこの事故の原因の解明に取り組むことを信じている」(メルケル首相)。

ドブリント運輸相によると調査は原因が技術的あるいは人的ミスであったかどうかを解明することを優先して開始したという。

鉄道会社メリディアンは国有銀行CDCと水処理会社ヴェオリアが共同所有するフランスの旅客輸送会社トランスデブの傘下にある。今回の惨事を受け、トランスデブCEOのジャン=マルク・ジャナイラック氏も現場に赴いている。

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