”既得権益”崩壊は、マスコミ人の働き方をどう変えるか?《若手記者・スタンフォード留学記 38》


 前回は、「今の日本は敗戦間近の1940年に似ている」という想定のもとに、「あと5年もすれば、日本は新しい歴史のサイクルに突入するのではないか」という予測をしました。

では、具体的に、どんなところに変化の兆しが芽生えているのでしょうか? どんなチャンスがほの見えようとしているのでしょうか?

その一つの例として、今回は、メディア業界(主に活字メディア)に注目してみたいと思います。

メディア業界を取り上げるのは、私がその一員であるということもありますが、第4の権力といわれるように、社会的な影響力が大きいからです。

しかも、メディア業界は、「非常にドメスティックである」という点で、日本社会の縮図のような面もあります。メディア業界にはびこる病巣は、日本全体にも、多かれ少なかれ見られる病ですので、そこを通していろんな示唆が得られると思います。

日本のメディアが変われば、日本全体も大きく変わる。日本のメディアがよくなれば、日本全体もよくなるはずです。

スタンフォードの学生で新聞を読んでいるのは3%?

そして今、広告収入の激減が、メディア企業を直撃しています。アメリカのメディア業界を襲った大波が、5年ぐらい遅れて日本に押し寄せている感じです。

中期的に、広告として生き残るのは、テレビとネットぐらいで、残りの媒体はマイナーな広告媒体になるでしょう。読者層を絞った雑誌は品質次第で個々には部数は伸ばせるでしょう。ですが、新聞の部数は右肩下がりとなることは必至です。

事実、全米における新聞の発行部数は、2008年に前年比7%ダウン。全米トップ25紙のうち、部数が伸びたのは、『ウォールストリート・ジャーナル』のみという状況です(出所:Audit Bureau of Circulations)。

ここカリフォルニアでも、全米第4位の部数を持つ『ロサンゼルス・タイムズ』は親会社が昨年12月に破産を申請。サンフランシスコ唯一の地方紙である『サンフランシスコ・クロニクル』も、昨年約50億円の赤字を出し、休刊の危機にあります。

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