「スマートなヘッドホン」が音楽体験を変える 直感的操作でさまざまな設定が可能に

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また、USB経由で音楽を楽しむ際、いわゆるハイレゾ再生(192kHz/24bit)をサポートした点も、音楽ファンにとっての魅力といえるだろう。ちなみに、USB接続で音楽を楽しんでいる際も、スマートフォンのアプリからコントロールできる。

ヘッドホン全体の柔軟性が増した

3つ目は、ヘッドホンの柔軟性が増したこと。これは、頭蓋骨が欧米人に比べて横に張り出しているアジア人向けにはうれしい仕様だ。

いままでのZikは細身の頭に合わせて設計されていたせいか、どうしても頭の締め付けが強い印象だった。これは筆者だけの問題ではなく、アジア市場から寄せられていた指摘だった。そこで、ヘッドホン全体をより柔軟にして、さまざまな頭の形に合わせやすくなっている。

ハイレゾと柔軟性の向上は、日本のユーザーにとってより大きな魅力を備えることになるのではないだろうか。

スマートに音楽をまとうための1台

Zik 3では、ノイズキャンセルモードのほかにイコライザ機能なども搭載している

Zik 3を使いこなす際の醍醐味は、やはりなんといってもスマートフォンアプリでのコントロールだろう。最新のZik用アプリはApple Watchもサポートしており、同様のコントロールを時計からもできるようになった。

Zik 3では、ノイズキャンセルモードのほかに、直感的な操作で簡単に音の傾向を変えることができるイコライザ、そしてスタジオからコンサートホールまでさまざまな音場が楽しめるサラウンド機能が調整できる。

また、より細かい調整を行うこともでき、「これだ」という音を自分で作り込む楽しさがある。そうしたプリセットは共有することができ、またほかのユーザーのプリセットを取り込むこともできる。Zikアプリ内にはミュージシャンのプリセットが配信されており、アーティストが「自分の曲をこんな音で聴いて欲しい」という演出が行われている点も楽しめるだろう。

少々値は張るが、デザイン、ハイレゾ、ノイズキャンセル、そしてアプリによるコントロールは、よりアクティブかつスマートに音楽を楽しみたい人々のニーズをほぼすべて叶えてくれるだろう。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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