「民主党のトランプ」、サンダース人気の謎 ヒラリーに肉薄する社会主義者の勝算

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「最近発表されている世論調査を見れば、全国調査でわが陣営はドナルド・トランプを15ポイントリードしていた」とサンダースはアイオワ州フォートダッジの集会で述べた。

ヒラリーへの「ライバル心」

(写真: Max Wittaker/The New York Times)

その一方で、クリントンのトランプに対するリードは10ポイントに過ぎなかった点にサンダースは触れた。「クリントン氏が10ポイント勝っていてうれしい。結構なことだ。私が15ポイント勝っているのはもっと結構なことだが。別の世論調査では、私の(トランプに対する)リードは13ポイントで、彼女は7%だった。(序盤戦の)戦場となるアイオワ州とニューハンプシャー州では、わが陣営のほうが(クリントンよりも)共和党候補たちに大きな差を付けていた」

アイオワ州西部キャロルの対話集会では、サンダースはこうも述べた。「私はそれほど世論調査のたぐいを気にしているわけではない。最近出た2つの全国調査以外はね」。満場の支持者からは温かい声援が送られ、サンダースがそれとなく口にしたクリントンへの批判に笑い声も聞かれた。

「ところで誰とは言わないが、一部の候補者に対してゴールドマン・サックスは非常に多額の講演料を支払っている」とサンダースが言うと、聴衆からは笑いが起きた。「ライバルの中には講演が非常にうまい人々、優れた雄弁家、非常に賢い人々がいるのは承知している。だが1回の講演で22万5000ドルもらうには、本当に本当に優れていなければおかしいはずだ。言いたいことはそれだけだ」

「60万ドルかと思っていた」と、聴衆の1人が声を上げた。

「それは講演3回分だ」と、サンダースはにこやかに答えた。

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