ストレス耐性のカギは「体との対話力」にある

体の変化に敏感な人はストレスに強い

ストレスとうまく付き合っていく方法はあるのでしょうか(写真:tooru sasaki / PIXTA)

逆境やストレスをうまく乗り越えるヒントは、意外にも心ではなく、体にある――そんな研究結果が、バイオロジカル・サイコロジー誌の最新号に発表された。

「100人の聴衆にスピーチをするのであれ、オリンピックで2つ目の金メダルを狙うのであれ、人間はストレスを感じると身体的な変化が起きる」と、今回の研究論文をまとめた、カリフォルニア大学サンディエゴ校のロリ・ハース臨床学教授(精神医学)は指摘する。たとえば、心拍数が上がり、呼吸が浅くなり、アドレナリンなどの化学物質の血中濃度が高まる。

ストレスに対処する意外なヒント

こうしたストレス反応は、好ましい結果をもたらす場合もある。「研究助成金の申請書を書くときは、不安なほうがやる気になる」と、ハースは言う。ただし、その状態が長時間続くと、心身の機能に支障が生じる。だから、体がストレス反応を起こすこと自体は重要だが、できるだけ早く解消できたほうがいい。

そこでレジリエンスが問題になる。科学用語でレジリエンスとは、ストレスとなる出来事の後、速やかに心身を正常な状態に戻す能力をいう。

ショッキングな出来事があったとき、比較的早く立ち直る人もいれば、そうでない人がいることは昔からわかっていたが、その厳密な理由はわからなかった。

もしかするとそれは、自分の身体の状態を見つめる能力(または見つめ方)と関係しているのではないか――ハースの研究グループはそう考えた。

次ページストレスに強い脳に共通するパターンとは?
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
情報の裏側<br>ググるだけではカモられる

スマホの登場で簡単に情報を手に入れられるようになった。一方、エセ情報も氾濫。情報洪水の舞台裏と、荒波を泳ぎ切る実践スキルを紹介する。佐藤優氏、池上彰氏…情報賢者が登場。