台湾は中国とどう付き合っていくのか

理想と現実の間には大きなギャップ

"一つの中国”に、台湾人民は「ノー」を突き付けた(写真:cfc14560/PIXTA)

8年にわたる雌伏の時を経ての圧勝だった。

1月16日に実施された台湾の総統選挙で、最大野党・民主進歩党(民進党)の蔡英文主席(59)が、対立する与党・中国国民党(国民党)の朱立倫主席(54)に、300万票の大差をつけて勝利。8年ぶりの政権交代へとこぎ着けた。

民意は"一つの中国"に反対

同日に実施された定数113の立法院(国会)選挙でも、民進党が68議席と過半数を獲得した一方、国民党は35議席とほぼ半減。民進党が立法院で過半数を制するのは初めてのことだ。蔡氏は、就任する5月20日に、安定政権として出発できる。

今回の選挙ではっきりしたのは、「“一つの中国”には反対だという民意」(民進党関係者)だ。中国との関係を強化し、経済浮揚につなげようとした現在の馬英九政権に、台湾人民は「ノー」を突き付けた。とはいえ、蔡氏が馬総統を超えるほどの有効な経済政策を打ち出せるかは、現段階でははっきりしない。

台湾にとって中国は最大の貿易相手国。特に輸出依存度は30%程度にも達している。実は、民進党の陳水扁政権時代から、対中輸出は増加傾向にあった。馬政権時代の2010年、中国とのFTA(自由貿易協定)となる「ECFA」(両岸経済協力枠組み協定)を締結、中台はさらに結び付きを強めた。

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