「伊右衛門」コピーライターのすごいメモ術 情報の扱い方が変わり、仕事と収入が激変!

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「脳の外部ハードディスク」としてのメモ術を手に入れた私は、社内でも次々とヒット企画を生み出すようになりました。やがて独立して会社を興し、現在では社内外の数十人のメンバーに指示を出しながら常に20ほどの案件を同時に動かす日々を送っています。大きな仕事に恵まれ、収入でいえば、あのころの数倍になりました。

劇的に変化した私のターニングポイントのひとつは間違いなくメモです。メモの取り方が変わったことにより「情報」の扱い方が変わり、仕事の効率がアップしたのです。

上手なメモは、膨大な情報をコンパクトにまとめ、いくつもの案件を同時進行していても頭をパッと切り替えるスイッチとなってくれます。

カタイ仕事もヤワラカイ仕事も、すべての仕事はクリエイティブであると私は考えます。というのも、どんな仕事にも大なり小なり「滞り」や「問題」が生じることがあり、それを解決するためには新しいアイデアが必要となるからです。

「腐ったメモ」は使えない!?

メモの役割は大きく5つに分けられます。

① 整理(仕事の条件や要点を整理する)
② 設定(課題を決める。目的を決める)
③ 考察(何が有効な解決策かを考える)
④ 発見(新しいアイデアへたどり着く)
⑤ 指示(部下やチームに役割を伝える)

 

思考を整理したり、アイデアを出したり、文書の下書きを作ったり……メモはさまざまな行動に関係してきます。

しかしこのようにメモを活用できる状態にするためには、少々の工夫が必要です。ただ情報を集めて詰め込んでおくだけでは、“使えるメモ”にはなりません。あとから見ても何がなんだかわからない、この状態を私は「メモ迷子」と呼んでいます。

自分で書いたにもかかわらずメモ迷子になるのはなぜでしょう? それは、そのメモが「腐っている」から。メモにも鮮度があり、食品と同じように時間が経つと腐るのです。

これは人間の記憶力と関係があります。たとえば、3日前に食べた食事はなんですか?と問われてすぐに答えられる人は多くないでしょう。どんなに記憶力に自信のある人でも、一週間前にメモした時の状況や気持ちを明確に思い出すことは難しいもの。ですから、鮮度の落ちた「腐ったメモ」を解読できないのも当然といえます。

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