波乱相場に「反発エネルギー」が蓄積している

下値めど1万6000円付近との声が多数派

 1月18日、株式市場では、今年3月までの日経平均<.N225>の下値めどを1万6000円付近と予想する声が多い。都内で撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 18日 ロイター] - 株式市場では、今年3月までの日経平均<.N225>の下値めどを1万6000円付近と予想する声が多い。市場センチメントが悪化しており、グローバルなリスク回避の動きが強まれば、一段の下振れもありうるとみられている。ただ、投機筋の売りが株安を主導するなかで、「反発エネルギー」は溜まっており、政策期待の高まりや、業績懸念の後退などをきっかけに大きくリバウンドすると指摘も出ている。

市場関係者の見方は、以下の通り。

●人民元安・原油安による危機リスクを警戒

<岡三証券 日本株式戦略グループ長 石黒英之氏>

人民元や原油価格の下落がもたらすリスクへの認識が、大きくなっている。人民元安が通貨危機に発展し、ドル建て債券を持つ中国企業の破たんが相次ぐとの懸念が膨らんでいるほか、原油安に伴う産油国のリスク資産への換金売り圧力の高まりや、エネルギー企業の破たんなどが警戒されている。

もっともCTA(商品投資顧問業者)などが人民元売り・原油売りなどのリスクオフポジションを積み上げており、きっかけ次第で反転する公算は大きい。来週の米FOMC(米連邦公開市場委員会)や日銀会合などで市場の混乱をけん制する動きがあれば、いったん戻りを試すだろう。

日経平均の予想レンジ(今年3月まで):1万6500円─1万8500円

●日銀金融政策への期待感高まる、今期業績安心感で見直しも

<SMBCフレンド証券 チーフストラテジスト 松野利彦氏>

原油相場については需給両面の課題があるが、世界景気の状況がある程度見えてくることがカギとなる。国際的な協調も必要だが、きっかけがあれば市場心理は急速に回復するだろう。

オプション市場のコール建玉をみると、1万9000円どころが膨らんでおり、このあたりをリバウンドのめどと見ている投資家は多いのではないか。月末にかけて日銀追加緩和への期待が下支えとなる可能性もある。

来期の企業業績は、今回の決算シーズンだけでは分からないだろう。ただ、今期業績に関しては、上方修正の期待が削がれただけとみることもできる。日本株はテクニカル的なリバウンドが出ても不思議ではない位置にあり、第3・四半期決算が見直しの契機となる可能性も小さくない。

日経平均の予想レンジ(今年3月まで):1万6000円─1万9000円

●仮需がもたらす不安定な相場、反転すれば戻りも大きい

<東海東京調査センター シニアマーケットアナリスト 鈴木誠一氏>

投機筋の先物売りに加え、足元では国内金融機関がリスク量を減らすためにヘッジの先物売りを出したことで下げが加速した。仮需がもららす不安定な動きであり、ファンダメンタルズに大きな変化が生じたとはみていない。プログラム的な売りオーダーはモメンタムが反転するまで続くが、原油価格の反転や中国指標の改善など何らかのきっかけがあれば、株価は一斉に急上昇するだろう。

エネルギーセクター以外の米企業業績は、それほど悪くない。米企業決算をきっかけとする米株高も日本株の底打ち材料になる可能性がある。反転すれば戻りは大きい。年度末の日経平均2万円もあり得る。

日経平均の予想レンジ(今年3月まで):1万6000円─2万0000円

●下げ過ぎの水準、保守的でも日経1万8000円回復は可能

<大和証券 日本株上席ストラテジスト 高橋卓也氏>

現状、下げ過ぎの水準にあることは、様々なテクニカル指標から明確だ。原油価格の下落などネガティブ材料に過剰に反応し過ぎている。あす19日発表の10─12月期中国GDPや来週から本格化する国内企業決算、にわかに高まってきた日銀に対する追加緩和期待などをきっかけに反転する時期はそう遠くない。

大和証券では、1ドル115円前提で来期5%増益を見込んでおり、保守的なPER14倍でも日経平均1万8000円。極端な業績悪化懸念などが広がらなければ、同水準以上への戻りが期待される。

日経平均の予想レンジ(今年3月まで):1万6000円─1万9000円

 

(株式マーケットチーム 編集:田巻一彦)

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