ペット火葬炉建設でトラブル、東京23区で初の許可制導入へ


 ペットの火葬や埋葬をめぐる住民トラブルが増えている。人間は墓地埋葬法により火葬炉の設置場所が定められているが、動物は対象外。このため近年ではペット火葬炉の設置条件について条例で定める自治体が出てきている。

4月1日、板橋区は東京23区で初となるペット火葬炉建設に関する許可制を導入した。火葬炉の設置場所を住宅から半径50メートル以上離すことなどを義務化。これを満たす住宅地が区内には存在せず、事実上の建設禁止令となる。板橋区役所は新条例施行の背景を「ペット火葬炉設置について、近隣住民と事業者との摩擦が深刻化した」と説明する。

ただ、新条例が施行されたが、板橋区前野町ではペット霊園事業者が昨年5月から火葬炉の建設計画を進めている。この計画は新条例施行前とあって規則対象外。建設予定地は老人介護施設が隣接し、住宅も密集する。事業者側は「公的な規制はクリアしており問題ない」と説明するが、住民は反対。火葬炉の7月完成を控え「煙が出たら洗濯物も干せない。地価下落につながる」と憤る。

同様の住民トラブルはペット条例を導入しない多くの地域でも起こりかねない。板橋区には、近隣の自治体から条例に関する問い合わせが増えているという。ペット火葬をめぐる包囲網は、今後さらに強まりそうだ。

(前田佳子 =週刊東洋経済)

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