テスラとスバルのアイサイトは何が違うのか 完全自動運転を見据えた最新鋭技術の完成度

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これらの内容は、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)の自動運転基準の「レベル2」に該当するもので、まだ人間が運転の主体であり、スバル(富士重工業)が持つ「アイサイト」の最新型バージョン3などと同じレベルに該当する。アイサイトはステレオカメラにより実現した衝突回避や自動追従などの5つの機能を備えた運転支援システムで、自動運転を部分的に実現した最新鋭の技術である。

自動運転の最新鋭の技術

(編集部註)ここでは米政府の国家道路交通安全局(NHTSA)が定義した内容を記載する。一応この定義が先進国の共通認識だ。
レベル0:車の運転に関してコンピュータが介在しない状態
レベル1:自動ブレーキやクルーズコントロールのように部分的にコンピュータが介在する状態
レベル2:操舵(ハンドル機能)が複合的に加わった状態
レベル3:半自動運転。条件次第でドライバーは監視義務から開放可
レベル4:完全自動運転
さらに、米国の自動技術学会(SAE)では無人車の可能性を指摘し、この状態の完全自動運転をレベル5と定義している。

 

昨年10月に自動運転を先行導入した米国では、運転中に後席に移動するなど、危険な事例が動画サイトにアップされたため、ソフトウェアのアップデートにより、住宅地での作動を制限するなどの改良を行った。今回、日本で導入されるのはこのアップデート版とのことだ。

つねに道路のセンターを維持して走る

リリースではさらに、自動運転中はステアリングに手を置くことが前提であること、オートレーンチェンジは米国ではステアリングに手を触れずに車線を変更できるが日本ではステアリングを握っている必要があること、手放し運転は道路交通法の安全運転義務違反に該当すること、自動運転が有効になっていても運転の責任はドライバーが負うことも記載されている。

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