東大からハーバードへ渡った18歳の「本音」 世界基準で通用するには何が必要なのか?

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なぜ18歳の彼は、東大からハーバードにやってきたのか?

居心地のいい日本を離れ、厳しい世界に挑戦する――。そんな決断をした18歳の若きサムライがいる。ハーバード大学1年生の高島崚輔(たかしま・りょうすけ)さんだ。

高島さんは昨年8月まで東京大学で学び、9月からハーバード大学で学ぶという異色の経歴をもつ。東大とハーバードという日米の両トップ校に通った大学生は、過去にほぼ例がない。

なぜ海を越える決断をし、どう日米同時受験という壁を乗り越えたのか。そして現在学ぶハーバードでは何を感じているのだろうか。

今回は海外に挑む10代のリアルな声に耳を傾け、若き才能が選んだ決断の軌跡をたどってみたい。

たった4カ月で東大を離れたわけ

ーーなぜ東大からハーバードに来ようと思ったのですか。

秋入学のハーバードは、合格発表が4月でした。ハーバードから合格を受け取った時点では、東大の入学手続きなどすべて終わっていました。その結果、東大、ハーバードの両校に通えることになりました。

勉強したい分野や学びの環境の面から言って、進学するならハーバードと考えていました。でも東大も素晴らしい大学ですし、もともと東大にも通いたいと思い併願したので、せっかくのチャンスを生かしたいと考えました。ハーバードへ行く前に、4カ月でもいいから日本でも大学に通い、自らの幅を少しでも広げられればなと思いました。

ーーアメリカの大学を選んだ決め手は何ですか?

文系、理系にこだわらなくていいからです。日本だと大学を受験する時に学部を選んで、文系か理系かを決めなくちゃいけない。でもハーバードだと、入学後にゆっくり決めればいい。

僕は国際政治に興味があり、将来は国際機関などに進みたいと思っています。ただ、科目として好きだったのは数学、生物でした。国際政治は文系、自然科学は理系です。両方をバランスよく学ぶにはアメリカの大学の方がいいかなと。

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