「5分遅刻」で信用をなくす人に足りない視点 逆算式で遅れない!ANA社員の時間術

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定時運航が求められるANAでは、どのようにして時間の管理をしているのでしょうか(撮影 : 尾形文繁)
約束は13時だったのに、上司から話しかけられて会社を出るのが遅れ、「5分遅刻」……。会議開始は朝9時からだったのに、電車が少し遅れたせいで「5分遅刻」……。ついついこんな習慣を繰り返してはいないでしょうか?
悪天候など、予測不可能な事態のなか、「定時運航」がつねに求められるANAでは、「時間を守る」という文化が社内に浸透しているといいます。『仕事も人間関係もうまくいく ANAの気づかい』の著者であるANAビジネスソリューションから、仕事で最高の力を発揮するための「ANA流タイムマネジメント」について聞きました。
(構成:東洋経済オンライン編集部)

 

ANAグループ社員が「安全」の次に重要視しているもののひとつが「定時運航」です。時間を守らない航空会社は、いざというとき、絶対に選ばれません。これは、「人」においても同じ。ここいちばんで「大切な仕事を頼もう」と思ってもらえるのは、時間を守る人です。

どんな仕事であっても、時間や約束を守る行為は、すべての人間関係、信頼の「土台」となります。そのために、一にも二にも「準備」がものを言います。

100%ではなく「120%」の準備をする

みなさんの仕事にも、次のように「準備をする段階」と「準備したことを発揮する本番」があるはずです。

【準備段階】会議の資料を作り、発表のしかたをイメージしておく
【本番】プレゼンテーションに臨む
【準備段階】営業活動で商品を説明するための資料を読み込んでおく
【本番】顧客に面会して商品を説明 
【準備段階】イベントの詳細スケジュールを立ててリハーサルをする
【本番】イベントを運営する

 

規模の大小はありますが、日々の仕事は「準備する」と「準備したことを実践する」の繰り返しで進んでいくものと言ってよいでしょう。

「準備する」時間を大切にしている整備士たちの間では、 「段取り八分」 という言葉が浸透しています。「段取り」とは、本番に向けて手順を整えておくこと。本番の成否の「八分(8割)」は「段取り」によって決まるというわけです。

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