WBCナマ観戦で感じた侍ジャパン応援団の課題《若手記者・スタンフォード留学記 30》

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今回の応援でも同じことが言えそうです。

 

日本の勝利を願う、個々人の気持ちは決して韓国に負けていないはずです。しかしながら、その個々人の思いや声援をうまく統合して、大きな形に昇華させようというメカニズムがない。もしくは、そうした仕組みを本気で考えている人がいない。みなが自分ひとりで頑張ろうとしたり、自分の思いを内に秘めたりするため、爆発力に乏しい。

今の日本に一番必要なのは、大局的なシステムを構想できる人間です。日本人は、個々が勤勉かつ優秀な人が多いですから、良いシステムさえあれば、これからの世界でも充分力を発揮できるはずです。

もう一つ、精神論になってしまいますが、照れを捨て、アントニオ猪木ではありませんが(笑)、ときにはバカになることが必要なのではないか、と思います。

周りの目を気にして、節度ある行動をすることは大事なことですが、ときには、確信犯的に、自分をバカにすることも同じくらい大事です。応援一つとっても、私自身、最初の内は、応援の声を張り上げるのをためらっていたのですが、いったんやってみると、楽しくなってきて、次第に照れは吹き飛びました。

感情を表に出さないのは日本人の美徳ではありますが、ときには喜怒哀楽の感情をもろに出して、自身を解き放つと、すっきりしてポジティブな気持ちになります。

今、日本にはネガティブな情報や意見があふれていますが、それを真に受けて、将来を絶望してもしょうがありません(大体、書物ばかり読んでいるインテリは将来に対し、悲観的になりがちです)。

麻生首相のように根拠に乏しい明るさは問題ですが、物事のプラスもマイナスもすべて受け止めた上で、明るく生きる。それが今の日本人にとって一番大切なことではないでしょうか。

この原稿を書いている時点で、WBC準決勝・決勝の結果はまだわかっていませんが、ロサンゼルスで応援する日本人の方々には、ぜひ団結力を高めた上で、照れを捨て、周りが”引く”ほどの勢いで、侍ジャパンを応援してほしいと思います。

私もぜひロスまでWBCの応援にはせ参じたかったのですが、残念ながら、今週から1週間ほど中国に研修旅行にでかけます。外務省、世界銀行、国連、北京大学・清華大学などなど、いろんな場所を訪れる予定ですので、後日、レポートしたいと思います。


佐々木 紀彦(ささき・のりひこ)
1979年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、東洋経済新報社で自動車、IT業界などを担当。2007年9月より休職し、現在、スタンフォード大学大学院修士課程で国際政治経済の勉強に日夜奮闘中。

 

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